皇国の興廃 この一戦にあり

明治38年(1905年)5月27、28日の二日間にわたって日本海軍連合艦隊とロシア帝国第二太平洋艦隊(バルチック艦隊)との間に対馬から鬱陵島海域の日本海に於いて激戦が交わされた。後に日本海海戦と名付けられた海上戦闘である。

この頃中国大陸に於いて日本陸軍とロシア陸軍の激戦が繰り広げられており、シベリア鉄道により陸路補給の出来るロシア軍と違って、海上交通により日本本土より補給をしなければならない日本軍にとって、制海権の確保は最重要課題であり、バルチック艦隊の有力艦艇を例え数隻でも打ち漏らしたら、大陸への海上交通が脅かされる危機的状況にあった。

まさにサッカーW杯の予選に例えれば、単に勝ち点を奪うだけではだめで、6点差とか8点差とかの大量得点を得なければならない戦闘であった。

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俳句

昨日のプレバトの俳句で時計がテーマだったので思わず詠んでしまいました・・

対外メッセージ

5月9日の対ドイツ戦勝記念日でプーチン大統領がどのようなメッセージを発するのか世界の注目を集めた。結果としては実質戦争状態にあるウクライナ侵略を公式に戦争宣言することもなく、従来の発言に対して真新しいメッセージは無かった。従って今後もウクライナ侵略はこれまで通り続いて行くのだろう。

これより重大なメッセージは同じ日に米国のバイデン大統領から発せられた、レンドリース法の復活であろう。第二次大戦においてソ連軍がナチスドイツを崩壊に導いた古い法律を蒸し返してきたのは皮肉めいている。ロシア軍を相手に善戦しているウクライナ軍にとって無尽蔵な工業力を持つアメリカが直接背後に立ったのは大きな意味を持つ。

メッセージが発せられた日は違うが、これと並び大きなメッセージは、岸田総理による「北方領土はロシアにより不法に占拠されている。」との公式見解であろう。岸田首相としては深い考えを持たず、ロシアを非難する欧米諸国に足並みを揃えて、軽い気持ちで政府見解としただけであろうが、人は自分を基準として考えるものだ-もし、プーチンが岸田首相の立場に立って考えれば、世界に対して自国領土が不法占拠状態にあると言えば、それは武力により取り返す!と言う意味だと考えるであろう。従って苦戦しているウクライナに極東から軍事力を送りたくても送る事が出来ない。極東の軍備を手薄にすればその隙に日本が攻めてくると疑心暗鬼に駆られるだろう。

日本は防衛装備移転三原則によりドイツのようにウクライナへ攻撃兵器は送れないが、もしかするとこの政府見解がウクライナに対する最大の支援になっているかも知れない。

しかし、日本人は意識していなくてもロシアの脅威は増大している。膠着するウクライナ情勢から目先をそらすため、北方領土を守るため、突然日本に侵攻するリスクは存在する。要は短期間で抵抗無く日本を屈服させる算段がつくか否かである。日本はウクライナの様にロシアと陸で接しておらず、海が境界線となっているが、直ぐ隣にロシアが存在するリスクを忘れてはならない。

続くジェノサイド 5月9日でも侵略は終わらない

まるでSF映画の宇宙人の侵略のようだ。ロシア軍によるウクライナの侵略をニュースで見るとそう感じる。そこには人間性の一片も感じられない無差別の破壊と殺戮しか無い。

おそらく、ウクライナ住民を残したまま町を占領しても住民による厄介なレジスタンス活動が起きることを予想して、あらかじめ住民を虐殺するか、親ロシアか否かを選別してシベリアや極東に移送することにより、ロシア軍にとって無害な親ロシア派住民だけを残して、後はロシア本国からロシア人を入植させる計画なのではないかと予想される。

5月9日の対ナチスドイツ戦勝記念日で何らかのメッセージがプーチンにより発せられると思うが、拡大した戦線は5月9日でも停戦状態になるとは思えない。更にウクライナに隣接するモルドバでも焦臭くなってきた。脆弱なモルドバを占領し、此処を策源地としてウクライナ西部に攻め込み、ヨーロッパからの補給を絶つこと計画しているのでは無いだろうか?

戦前の日本軍が、蒋介石の指揮する中華民国を屈服させるため、中華民国への米英からの補給路であった仏印に進駐し(これが米国の対日参戦を決意させた)て中国を包囲し、新たな援蒋ルートを絶つために中国に接するビルマ(現ミャンマー)に侵攻した経緯を思い起こさせる。結局日本軍の野望はインパールのジャングルで潰えたのであるが、プーチンの野望は何処で潰えるのであろうか?