日本が2度目の『化石賞』を貰ったそうです。日本が火力発電の削減に関して消極的との理由ですが、これは日本のアピール不足だと思います。諸外国の人は粉塵垂れ流しぱなし、二酸化炭素放出しっぱなしの火力発電所をイメージしているが、日本の発電所の最新技術を理解していない。
火力発電で日本バッシングしている諸外国も結局は火力発電に頼らざるを得ない。それは、電気が作り貯め出来ないからです。電池が在るじゃ無いかと言われそうですが、東京のような大都市を賄うような電池の製作は容易ではない。電力の需要は季節、時間によりおおいに変動する。しかし、電気は作り貯め出来ないため、リアルタイムでこの変動する電力需要に対応しなければならない。
この電力変動に会わせて発電量を制御出来るのは現状火力発電しか無い。 風力発電は文字通り風任せで、電力需要最大時に最大出力を出せる保証は無い。 太陽光発電は季節や晴天と曇天で出力が変動し、夜になったらお手上げ。 水力発電は無尽蔵に貯水量の有るダム湖が在れば別だが、現実的に限りある貯水量では電力ピーク時に火力発電のサポートをするぐらいしか出来ない。
二酸化炭素の排出の無い発電方法として原子力発電が注目されているが、原子力発電は常に一定の電力供給を行う手段としては向いているが、出力変動が困難(3.11以前は深夜電力として安い電気契約があったが、これは原発が時間に関わらず常に一定の出力をしなければならないため、需要の少ない深夜に余剰となる原発による電力の利用を促進するため設けたもの)。チェルノブイリ原発事故の原因は原発での出力変動実験を行っている最中に制御不能に陥って、原子炉が暴走した事に因る。原発で電力需要の変動に対応しようとすれば、第二第三のチェルノブイリ事故が起きる可能性がある。
ちなみに、アンモニアを燃料とする発電が期待されているが、現状アンモニアの腐食に耐え得る材料が無い。頻繁に配管などのメンテナンスを行わないと、漏洩して大量の死者が出ることになる。水素も金属を脆化させる性質があり、取り扱い難い物質で在るが、現状発電機の内部に充填して使用しているなど、電力会社には取扱のノウハウが有るかも知れない。